第31話
しかし、予想外なんですが。
私はてっきり別のお店で飲み直すものかと。
まさか、賢人の家で飲み直すなんて!!
「胡桃、何固まってんの?おもしれぇ奴」
隣でクスクス笑う賢人。
藤原さん、弁護士って言ってたっけ。
その弁護士の同僚ってことは賢人、弁護士になれたんだ。すごいなあ。
どうりでこんなオシャレな高級マンションに住んでるわけだ。納得。
「胡桃?」
「賢人は随分出世したんですね…」
「なんで敬語?ふっ」
私は平凡なファッション誌の編集者。
家なんて会社から近いアパートに簡単に決めただけ。
なんか、賢人が遠くにいるみたい。
「何言ってんだよ。胡桃だって夢叶えたじゃん」
「そうだけど………」
夢を叶えたとかの問題じゃない。
久しぶりに会った幼馴染がキラキラして仕事もそれなりの地位を得たあんたが遠くにいるみたいで寂しくなっただけなんだから。
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