友仲

第25話

穂高は私に、「ほっとけよ」と言う。

あまり学校に来ない倭のことを言おうとすれば、「無理だから」と言われる。



「──でも…」


「なあ、原田」


「…」


「俺もう倭の友達でもなんでもないんだけど」


「…でも穂高は倭をとめてくれた…」


「…」


「倭、私に何も教えてくれないの。お前は知らなくていいって…」


「…」


「穂高…」


「しるかよっ!」




苛立っている穂高に、これ以上何も言えなかった。どうすればいいのかと若葉に相談しても、「…清光は無いわ…あいつ何してんの?」と、言われる。


倭と仲のいい五島に聞けば、「あいつ今、清光の人達と絡んでるから。この前も飯食いに行ってたっぽい」といわれた。



「仲良いの?年上の人と…」


「そうみたい」



倭がどんどん、〝不良〟になっていく…。

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