mè Reg
@karas_saibi
対話
第28話
夜も更ける中、山部さんから連絡がきた。明日の昼間に廻子さん達時間あるらしい。留姫空ちゃんも大丈夫なんだとか。私たちも当然大丈夫だった。
明日話す事をしても私の気持ちは変わらない。切羽詰まってる感覚はないのだけどやるしかないと思っている。廻子さんも背中を押してくれる気がしている。なんだかんだ皆んなと濃い時間を過ごしてきたものである。。とりあえず今日は勉強もそこそこに集中を切らし、九瑠璃を見やる。この子を如何に笑わせ、、納得させなければいけない。もし母さんが言った様にあちら側に通じるなら、九瑠璃には此処に残って欲しいのだ。家を出来るだけ留守にはしたくないし、居ない間に荒らされては困る。体ごと移動するのかもわからない。諸々心配がある。この世界の人達にもう会えないのかもしれない。九瑠璃にはそんな思いをさせたくない。
「結衣もう眠たいの?」九瑠璃は面白そうに揶揄ってきた。
「九瑠璃が可愛らしいと思って見惚れてたのよ」
「絶対ウゾだ!!またバカにしてる!確かに私は可愛いとよく言われるけど!」
「認めておけば良いじゃない。私から九瑠璃に与える讃辞なんて可愛いぐらいしかないんだから」
「やっぱり馬鹿にしてるじゃん!てかちょっと認めてたのが恥ずかしいんだけど!」
「九瑠璃らしくて良いじゃない。その方が会話も弾むわ」
「それ良い事なの?」
「私はお喋りな方じゃないから、九瑠璃みたいに明らかなボケっぷりをしてくれると話しかけやすいわね」
「もういい!今日はもう寝る!明日廻子さんの顔面見れるし」
「どういう感性かわかんないけど、私も寝ようかなって思ってたから丁度良いわ」
歯磨きをしながら時々九瑠璃をみて、明日の事を思案する。静かに眠りにつき夜は更け、明けていくのだった。
mè Reg @karas_saibi
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