第30話

レベルupしなかったなぁ……なんてホケーッと考えてたら




「で??結局お前はなんなんだ?」




ポーズも済んで、武器を仕舞った四人。



改めて王子に問われる。




お??



またか、またそこからなのか……?




色とりどりな四人の瞳に見つめられ、マツリちゃんドッキドキ!!





















違う意味で……。



仕方ないっっ、ここはっっ!!




帰る方法もわからない。


頼れる人も居ない。




それよりなによりっ!!



これはファイナル・クエスト命のあたしに神様がくれたプレゼントだっ!!



こんな間近でプレイ!?出来るなんて!!



この機会を逃したらもう二度とこんな奇跡は起きないだろうっ!!




しかーーーーもっ主役達の側でっっ。



そのためならばっっ!!




「帰る場所もっっ、頼れる仲間も居ませんっっ!!」



「おまっっ、なんて淋しい奴だ……」



「うっさい、王子っ!!」




最後まで聞けっ!!




「邪魔は(極力)、邪魔は(多分)しませんっ!!」



「なんか小さい声が聞こえるんだが……」



「んぎくぅっ!?」




さすがゴリラッ耳が良い!!



ん?ゴリラは耳が良いのか?




「あたしもっ旅のお供に連れてって下さいっ!!お願いしますっ!!」





ズザザザザザーーーーッ!!



あたしは叫ぶと同時に、土下座をした。




きっとこの世で一番綺麗な土下座に違いない。




プライド??



そんなものは……




「かわっ、可哀想な奴っ!!連れてってやろうぜ!!」




王子っ!!



やっぱり良い奴……良い奴……













憐れみの視線がグッサグサ突き刺さる。



うぐぅ……。







マツリのプライドが123砕け散った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る