心を落ち着けて、もう一度写真を一枚ずつ見ていく。

学生姿の女の子。

入学式かな？

体格の大きなイケメンな男の子と楽しそうに並んでる女の子。

彼氏だろうか？

女の子とは対照的に不機嫌な顔をした彼が少しだけ気になった。

４０歳ぐらいの男の人と、立派な日本家屋の前で佇む女の子。

二人の顔はどことなく似ていて。

親子なのだろうと予測する。

そして、最後の一枚は縁側で眠る女の子。

この写真を撮った人は、とても彼女を愛しているんだと思えるような写真だった。

益々混乱する頭。

同じ顔をした彼女は、他人とは思えない。

だけど、私が生きてきたこの１４年。

彼女を見たり、存在を聞いたりしたことはない。

同じ年の従兄弟は、男の子ばっかりで。

女の子なんて、年上のお姉さんばかりで。

彼女は、本当に見たことない。

誰？

本当に･････誰？

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