第25話

それからは、週に2、3度暇さえあればそのファミレスに行くようになった。




話しかけようと思うのに、なかなか出来ない。




――でも、




窓越しに女を見ていると、向こうもこちらを見ていることに気がついた。




その目に映る感情は、恐怖ではなく興味だった。

普段はイラつく他人の視線も、その女の時は違った。




キラキラした目で見つめられるたびに、ホッとしたような幸せな気持ちになる。




自分の感情があの女に振り回されている事に気づいた時、どうしようもない敗北感と、同時に、今まで感じたことのない幸せを感じた。

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