第25話

聞いたことのないような若頭の声に驚き、その一瞬後には、若頭の呼びかけに振り向いた女の顔を見て驚く。




この前の奴じゃねぇか…

知り合いなのか?




2人は時間が止まったかのように驚いた顔で見つめ合っていた。




相手以外は目に入っていないかのように。




長いように感じていた時間は実際は1、2秒だったと思う。




前に会った時のように泣きそうな顔をした女がタクシーに乗り込んだことで終わりを告げた。




走り去って行くタクシーを止められなかった若頭の顔に悔しそうな表情が浮かぶ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る