第2話

¨紅鴉¨





この辺で一番デカい暴走族。




歌舞伎町で働く夜の人間がみな新城組を知っているように、¨紅鴉¨を知らない若い奴はいない。











「…翔…。またかよ…」




呆れたようなその声に後ろを振り向く。

近寄って来るのは、もちろんツレの陽(よう)。




陽は座って煙草を吸っていた俺に近づくと、周りを見渡し溜め息をついた。




「今度はどこの奴らだ?」




「知らねー」

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