第9話

…体が重い。

夢にうなされた日は大抵こうなる…




はぁーと溜め息を吐きながら、更衣室を出て、花の溢れる店内に出た。




「イズミちゃん、顔色悪いわね?」




レジのカウンターから出た結衣さんが心配そうな顔で近づいて来た。




出来るだけ自然な笑みを浮かべる事を意識しながら、結衣さんに顔を向けた。




「急ぐ仕事はないから、とりあえずここに座りなさい」




そう言ってカウンターの内側にある椅子を指差す。




断るつもりで口を開いたが、結衣さんの顔を見て、ノロノロと椅子に座った。

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