第17話
中身は、ホログラムの星を3Dで部屋中に映し出す室内用プラネタリウムで、『Prime Planet+』という結構高価なおもちゃ。
視点を変えて立体の空間を移動できたりして、バーチャルなプチ宇宙旅行を楽しめる。
ぱっと買うには高すぎて…でも実は、いつかは買おうと決めていた品。
「あー、これは予想してなかった!やっぱりいいとこ突いてくるね、光希は。ありがとー」
「でしょ?紗織はかなり本気で欲しいだろうけど、自分で買うにはなかなか踏ん切りつかないくらいの値段だろうなぁって読みだぜ!どうだー!」
「参りましたーっ!」
私の部屋はちょっと広いから、雨戸も閉めて真っ暗にして上映会したらきれいだろうねーって。
一緒に買い物に行ったとき、これを初めて見た先月だか先々月くらいに、そんな事を話した気がする。
「じゃ、私が元気になったら一緒に上映会しようよ。それまではこれ、開けないからね。毎日枕元に置いて、その日を楽しみに待つんだー」
「うん、分かったよ。それならきっと今週中には見れるかな?それまで我慢だな」
「うん!」
楽しみが一つ出来た。
上映会のためにも頑張って早く治さなきゃね。
「今日は帰るね。じゃ、またね!」
「うん、じゃ、また!」
そして別れ際に見つめ合い、キスをして、今日も幸せ気分でさようなら。
記念日には祝えなかったけど、こうしてプレゼント交換はできたし、いろいろ話せたし…満足かな。
まだまだ体調は微妙だけど、おかげで今夜はゆっくり眠れそうだよ。
ありがとね、光希。
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