第16話

「はいはい、分かったよ。来年を楽しみにして待つことにするから。…あ、そうそう、とりあえず一日遅れになっちゃったけど…はい!」



昨日渡すはずだった二年記念日のプレゼントを引き出しから出し、渡した。

プレゼントはありきたりだけど、お財布にしたんだ。

今使ってるのがやけにボロボロで、新しいのを欲しがっているのを知っていたから。


光希に似合いそうで好きそうな、渋くてかっこいいデザインの…それでいて機能的な感じの長財布を選んだんだ。



「おー、やべっ!いいね、これ!まじでやっぱ紗織はセンスいいよ!ありがとな」



なんかびっくりするくらいのベタ褒め。

光希は嬉しそうにニヤニヤしながら、早速財布の中身を入れ換えてくれた。


そしてその後、


「ちょっと待ってて」


と言い残し、光希は部屋を出て行った。

そして階段を下り、すぐに上ってくる音がする。

どうやらプレゼントを持ってきてあったらしく、とりあえず玄関に置いてあったみたい。



「はいっ、プレゼントだよ。これからもよろしくな」



そう言って手渡された、ちょっと大きめの箱。

何だろうかと、ドキドキしながら包装を開けてみると…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る