第10話

そんな告白の日から、早くも二年が経つんだね。

二度目の記念日は、今度の日曜日。


今年の記念日は日曜日ということもあり、バイト先には一ヶ月以上前に休み届けを出していた。


バイトは大型ショッピングモールの中のアイスクリーム屋さんで、調理と販売をしている。

この仕事、日曜を休むというのは凄く大変な事。

だけどマネージャーは、私が正直に彼氏との記念日だという事を伝えると、厳しいなぁって表情ひとつ見せずに…


『楽しんでおいで!』


と休みを快諾してくれた。


バイト先に不満はない。

バイトの先輩や仲間達もいい人ばかり。

友達にも恵まれ、いわゆる親友と呼べる友達が二人いる。

光希ともうまくいってるし、両親や妹ともとっても仲良し。


…気付けばなんだか、ふとした日常が幸せでいっぱいだった。


平凡を望み、平凡に…それなりに生きてゆければいいと思っていた私の願いは、期待以上に叶えられていた。


だけど…

やっぱり人生、そうはうまくいかないもんなんだね。

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