第3話

.




それが恋だと気付いたのはずいぶんとあとで、




修一から初めて恋愛相談された中3の夏、そのときにあたしは10年以上共にいる修一に恋をしていることを知った。




結局その当時の好きな人からは振られてしまったわけだけど。




それから、




あたしは修一から相談を受ける度胸が痛んだ。




初めてキスした話、初めてデートした話、初めて………。




修一は幼なじみのあたしには何でも話してくれる。




でもそれはあたしにとってみればすごく辛いことで、




毎回部屋に籠もって声をあげて泣いていた。








正直、あたしは容姿が可愛いまま成長したおかげでよく告白もされる。



言ってみれば男なんて選り取り見取り、選び放題なの。




なのに…




修一は今まで一度もあたしを好きになってくれない。




.

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る