第29話

『えー、でもさ……相馬とはクリスマス、一緒に過ごすんだろ?』


周囲を確認しながらコソッと耳打ちをする


コイツは多分、いや間違いなく俺の気持ちに気づいてる



「――いや、陽南とも過ごす予定はない」


『……ふーん…そうなんだ』


橋口が陽南をチラッと見る



『じゃあ、俺が相馬を誘おうかな。けっこう好みなんだよな』


ニヤリと笑って俺の肩に腕を置いた



「は!?―――お前…」

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