第31話

「え、どうしてっ……、」

私は解錠しようと立ち上がるけど、それ以上は滝川君に右腕を掴まれてるせいで動くことができなかった。


「滝川君?」

「こうでもしないと月島さんとゆっくり話できないし、ね。」

「話なら教室でも……、」

「あの教室で触っていいの?」


その言葉にドクンと胸打つ。


「座ったら?」

「ど、どうしてそんな冷静なの。」

動揺した私の言葉に彼は少し笑った。


「ココは冷静じゃない方がいいの?」

え?

「冷静でなくなったら……、僕は月島さんに何するか分からない。」

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