第30話

俺より先に塚野亨也ははなの所へ行く

はなはゆっくり起き上がる



「大丈夫?はなチャン、」



「亨也君・・?アタシってエレベーターに乗って?」



「過換気起こしてた、帰れそう?」


俺がそう言うとはながこちらを向く




「ちょうどエレベーターに滝川先生が乗ってたから、良かったよ。」




はなはそう話す彼をちらっと見る



「・・ありがとうございました、滝川先生。」




小さな声ではなは俺に言った




「はなチャン、送るよ。」



・・・この状況で俺が連れて帰るのは無理みたいだから




「そうしてもらって?澄田さん、」




俺は荷物を持って診察室を出ようとした




「た、滝川先生っ・・待って!」




はなが俺を呼び止めた

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