第28話

エレベーターが3階に着くとはなを抱えて医務室を開ける



「滝川先生!?どうしたんですかっ、」



中に看護師の依光さんがまだ残っていた




「エレベーター内でパニック起こしたみたい。少し休ませるから先に帰っていいよ、」




「過換気になったんですか・・・、息吸えるし大丈夫ですね。じゃあお言葉に甘えて帰ります、お疲れ様でした。」




俺はベッドにはなを寝かせる



「・・あんたも帰っていいよ、」




塚野亨也は医務室について来ていた



「そんなわけにはいかない、目が覚めたら彼女を連れて帰るよ!」




俺はため息をつく




「・・じゃあ座って待っていたら?」




「当たり前だよ、」



そう言ってベッドの傍の椅子にそいつは座って、


心配げにはなを見つめていた




ホントならその場所は



この俺なのに



そんな二人を漠然と



ただ見ていた

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