第29話

じゃあ、陽向…、亜貴、



違う奴に掛けようと思ったが、時間切れだった。



急いで駆け下りようやく駐輪場に着いた為、電話などしてる余裕はもうない。



また、後で、掛けられるときに掛けよう



それか、藍か椿から折り返しくることを願う



ギュッ、と祈るように携帯を握りしめ、そして仕舞う。


もう行かないと、



私は慣れたそのバイクへ跨りエンジンを吹かせる。



ここからならそう遠くはない



勢いよく発進し出したバイクが向かう先は、タケル達の元へ



ーー[○○港第三コンテナ倉庫]

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