066.
第4話
[泉、早く。じゃないと俺の気が変わる]
行きたくない、と彼の口から素直に出なかったその言葉と、
助けて欲しいと語る背中は、振り返ることもせず、
私たちの元から去って行った。
ダウトに拉致られたNiGHTSの面子の安全と引き換えに自分の身を差し出したのは波玖で、
そのダウトのNO.2の幼馴染と共に…、
それは数分前の出来事だった。
「いいか、よく聞け」
静まり返ったその空間に刃物を突き刺すようにして、藍のテノールボイスが響く。
「藍ちゃ…」
「陽向、お前は何人か連れてユータの所へ行け。次いでに何人かまた寄越すとも伝えとけ」
「ちょっと、待って。藍ちゃん、「…陽向、行ってくれるか?」
状況に追いつかない陽向を無視し、
敵から呑気だと言われる藍は吃驚するくらい冷静に指示を仰いでく。
「…行く、けど…でも、これじゃあ納得いかないよ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます