アレルギー

第1話

「チカ!」



アタシは大学の構内で彼をやっと見つける。



「ああ、みお今メールしようかと思ってた。」



「思ってたじゃない!!またアタシのアドレス女の子に教えたわね!」



「うん、ゴメンね。」



チカは悪びれもなくアタシに微笑む。


微笑むな!!

ドキドキするから。



でも、チカに名前で呼ばれるのはとてもうれしい。



彼はアタシ以外の女の子を名前で呼んだりしないから――――。

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