第29話
―――――――
―――――…
パタンと後ろ手に自分の部屋のドアを閉める。
途端、緊張していた思いから解放されたかのように「…ハァ…」と溜め息を溢しながら、あたしはその場にズルズルと座り込んだ。
いっぺんにいろんなことがありすぎたあたしの頭も心の中も、許容範囲はとっくに限界を超えていて。
さっきまでの余裕はどこへやら。
「…参ったなぁ…」
ポツリ、呟いて頭を抱えた。
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