第26話
家の中に入るように促されて、そんなママの様子に戸惑いながらその背中を追いかけるように玄関のドアに手をかけた。
カチャリと静かに閉まる音が耳にやたら響く。
それくらい、家の中が静かすぎる気がした。
「ママ、今日お仕事忙しかったの?」
なんだかやたら無口なママに不安になってそう声をかけた。
「…そうねえ…」
どこか上の空な返事。
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