第24話

いつの間にか好きになっていたのは、悠哉じゃなかった。


わたしの初恋。


それは、


「由希ちゃん」



わたしをそう呼んでいた、いまよりずっと幼かった、中学生の凌汰。


悠哉の弟。


両親共に弁護士だという遺伝子のおかげなのか、やっぱり成績優秀。


もちろん、運動神経も抜群。


悠哉と同じようにバスケットボールをしている。


ポジションも同じPG。



まるで、悠哉のあとを必死に追いかけて追い越そうとしているようにさえ見えた。

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