第28話

なんで――――


私の腕をこの男は掴んでるわけ?


もういいって言ったのに…


「あのー………腕…離してもらえません?」


何で私が下手に出てるんだ?


掴まれてるのに…


でも―――…




「あ…悪い」


腕を離されてホッとした


「…さっき何を言いたかったわけ?」


彼がもう一度聞いてくる


「………ううん…もういいよ」


そう、もういい


あんな事頼むこと自体がおかしい


やっぱりこの人だって男にかわりはないんだし―――…

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