第9話

「あぁ~久々に生の一瑚に会いたかったなぁ~…次に会えるのは明日の生放送音楽番組でTV画面越しだよ……」



「一瑚ねぇ~…私はやっぱり、ミステリアス王子の一瑚よりも爽やかリーダーのハルくんだな」



「え~、彩子、ワイルド男子の陸だよ~、でも、最近、きいっちゃんもいいけどね~」




ハル、陸、きいっちゃん、こと、山崎晴斗、嘉島陸、蛯名綺一。



それは他のメンバーの名前。




「ハルも陸くんもきいっちゃんも良い。良いよ?だけど、私はずっと一瑚オンリー!」



「そりゃあね、一瑚は確かに絶妙な甘さのルックスでカッコいいけど、あまりしゃべんないし~」



「しゃべらないけど、めっちゃ素敵な微笑みを見せてくれるじゃんっ!」



「ちょ……ツバとばさないでよ!まぁ、確かにあの微スマイルには、やられるけどねぇ」



「でしょ?でしょっ?そう思うでしょっ?もぉね、あの微笑みだけで幸せな気持ちになるのっ!」



「わかったから、ツバとばさないでって!」



と、



こんな風にpiecesの話題で盛り上がったりする仲。



ただ、




「あのねぇ、」




と、彩子が呆れた表情で私を見る。

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