24・一緒に寝ていた…?
第24話
目を開けて見慣れた天井が見え佳彦の顔も見えてなんて気分は良いんだろう…?
「って!無断で部屋に入って来て〜!!」
「起きたか?華」
慌てて飛び起きたら隣に佳彦。
「って何で佳彦の寝室に居るの?私…自分の部屋で寝ていたはず…」
まさか…私寝惚けて佳彦の寝室に入った?
「俺が運んだ。一緒に寝ればいいだろ?」
「運んだって…!!一緒に寝れないわよ」
朝からこんな言い合いしたい訳じゃない。
本当は凄く凄く嬉しいけどそれを見せちゃダメだ。
「言い合いする為に華をココに連れて来た訳じゃない。昨日迷惑かけてごめん」
「迷惑なんてかけてないわ!ちゃんと仕事していたもの」
佳彦が深々と頭を下げたから慌てて訂正した。
ちゃんと接待していたし、見習わないとって思った。
「そうか。昨日は恥ずかしくて言えなかったけど…」
「何?」
「昨日の着物綺麗だったよ」
「!!…ありがとう」
無意識に笑顔を佳彦に見せたらまた慌てて目を逸らし口元を隠したからこの光景見た事あると思ったら営業に周る時に佳彦に笑顔を向けた時のあの仕草は照れ隠しだった?
「朝食出来てる。華、行くぞ」
「あっ、うん。待って!聞いていい?」
「何だ?」
昨日、高畑さんから電話が来て取った佳彦。
何の話をしていたか
「昨日…高畑さんと…」
「昨日?
名前に戻ってる事に胸が痛む。
「電話の内容は何だったの?」
「電話?内容?」
佳彦が携帯を取り出して着歴を見て止まっていた。
「?。
「えっ?寝惚けて通話してたって事?」
「多分。会社行ったら聞いてみるわ」
「あっ…うん…」
会話を覚えてない事に安心した私はなんて醜いんだろう。
佳彦を独り占めしたい気持ちは膨れ上がるばかり。
「華、朝食出来てるから」
「あっ、うん
「ホットケーキだ。好きだろ?」
「大好きよ!」
キッチンに行き匂いが鼻を通る瞬間に気持ち悪くなる。
「気持ち…悪い…」
「華!平気かっ?」
「あっ、うん。大丈夫…」
慌てて口を押さえた。
この匂いがダメらしく何でだろうと思う。
「もぉ、何なのよ!」
「華、吐いても平気だからな」
「大丈夫。治るから…」
このムカムカ…本当に何なんだろう?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます