第2話

蹴りを持ってたもので思いっきり叩き落とす。


ギャーと言う悲鳴が山林に木霊した。



殴ってきた男も少し焦ったんか、スピードが落ちた。

拳を受け止め逆に相手の鳩尾に一発入れたる。


3人は戦意喪失となり蹲る。私は来てたブルゾンを女の子に掛け、声をかけた。



『立てるか?』



頷く女の子。



『とりあえず此処からでるで』



そう言って、もと来た道を戻って行く。

本道にでて、彼女はバイクにエンジンを掛けるが、かからんみたいやった。


仕方なくあいつらのバイクの一つを拝借し残りのバイクのタイヤの空気を抜いておいた。



『いくで!』



そう言って発進する。


登りの山道が下りになりかけた時、前方に多数のヘッドライトが見えた。嫌な予感がし減速する。


ヘルメットをとり、女の子に聞く。



『知り合いか?』

「さっきの奴らの仲間・・・」

『やっぱりか・・・。さて、どないしよ』



かなりの人数がおる。後ろに逃げるか・・・。


そう思った時、後ろから爆音が聞こえだした。


女の子が怯えたので、それが味方じゃないと分かった。



『こっちに乗ってくれるか!』




そう言って私の後ろを指さす。



慌てて女の子が私のバイクに跨る。



『いいか、絶対私を信じてや!手を離したらあかんで。わかったか?!』



頷いた女の子を見て、エンジンを再び掛けた。

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