24・怒ってくれる、ハイア

第24話

「あっ、待って、リン様っ」

「待たない。やっとティスを貪れるんだ。何処にも行かせない」

「あっ、ああんっ」


初めてを先程リンに捧げたティスは、リンの果てしない欲望に付き合わされて2回戦目。


「あんっ、待って、壊れちゃう」

「壊れろ!俺の為だけに」

「あっ、ああんっ」


リンの激しい口調に転がされるティスはシーツを握りしめてそのまま受け入れる。


「リン様、リン様…」

「ティス、可愛いティス」


腰も胸もリンに合わせて揺れる。


「可愛い、ティス」

「あっ、あんっ」


胸を舐められて舌と指でコリカリされてビリリと電流が流れた気がして意識が一瞬飛んだ。


「気持ちよかった?ティス?」

「あっ、ああっ…」

「イっちゃった?可愛いな〜ティスは」


リンは一旦止めておでこに頬に唇にキスをした。


「もっと俺を求めて?ティス」

「あっ、もう…無理だって、あんっ」

「ティスの声を聞いてもっと欲しくなる」


リンがティスを抱きしめる。


「ティス、俺を本当に受け入れてくれてありがとう」

「リン様に初めてを捧げられて嬉しいです」

「ティス、愛おしいよ」


手を再度絡めてリンはティスの手の甲にキスを落として今度はゆっくりとティスを高みに昇らせて行く。


「おはよう、ティス」

「…おはようございます…」


リンの腕の中で目が覚めたティスは一瞬分からなくなったけど思い出した。


「可愛い、ティス。たべたい…」

「もぅ、ダメですっ」


リンがティスにキスをしてそれに応えるティス。

リンが着替える時間までキスを送りあっていた。



「もう、そろそろ着く頃かしら?」


リンは、自国に用事があり今日行ってしまいそろそろ着く頃かしらと空を眺めた。


「着く頃じゃないかしら?」


ハイアと会話しながら廊下の雑巾掛けを終わり

立ち上がって他の侍女とすれ違った。


「きゃあ」

「あらっ、ごめんなさい」


その侍女に足を引っ掛けられてティスは転んだ。


「アンタ!何してんのよ!」

「ハイア、大丈夫よ。私が見てなかっただけ」


怒るハイアを止めてティスとハイアはその場を去り歩き出す。


「ティス!貴女どうして怒らないのよ!」

「私が見てなかっただけだから」


見てなかっただけ。そう言われればそうかも知れないがハイアは納得いかなかった。


「本当に、人が良いんだからっ!」

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