25・覚悟の夜
第26話
「これで大丈夫かなー?」
雅之が会食してくるからきっとお腹を空かせてくると思うからお腹に優しいポトフと玄米おにぎりにしてみた。
「野菜たっぷり体に優しい。うん。大丈夫!」
ドキドキしながらエプロンを外して椅子にかけて雅之が帰って来るまで仕事をしてようとパソコンを取り出して打ち込む。
「早く嬉しい顔が見たい」
そう思えるのは全て雅之のお陰。だから改めて
「ありがとう」って言いたいなと思いながら仕事を進めて行く。
「あーん、あーん」
「…んっ…恭一?」
恭一が泣いている声で目が覚めた。私はパソコン起動したまま眠っていたらしく急いで恭一の所に行って抱っこする。
「恭一、ごめんね。大丈夫よ」
時計を見たらもう夜中の2時を回っていて雅之は
まだ帰って来てなかった。
「よしよーし、いい子ねー」
体を揺らしながらトントンしていたら眠気がまた来て恭一はまた夢の中に入っていきベットに寝かす。
「恭一、おやすみ」
恭一のおでこにキスをして部屋を出て雅之の寝室を、ノックするけど返事がなく開けるとやはり
本人は居ない。
「雅之……」
こんな寂しい思いするなんて馬鹿げてるけど
認めてる気持ちが溢れてくる。
「雅之、寂しいよ…」
寂しいよって本人に言えば良いのに今は言えず。
「離したくない」の言葉を出すのが精一杯。
「雅之、何処にいるの?」
limeを思い出しキッチンに行き携帯を見たら
雅之からlimeが来ていた。
「雅之…」
{帰れないから待ってないで寝るんだぞ。また
連絡する}
雅之らしい文章で心配してくれてる気持ちが嬉しくって「ごめん、寝ていたけど起きていました」とその文章に謝った。
{連絡、待ってる。無理せずに}
limeをしたらマズイ時間だと思っても送ると
すぐに既読が付き返事が返ってくる。
{早く寝ろ!!明日も仕事だろ?}
{雅之もね}
何回かやり取りして最後{おやすみ}で終わった私と雅之のlime。
「信じてるよ。離れたくないから」
私の覚悟する夜でもあったのかもしれない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます