第28話
私は、何も言えず、ただただ、優也の後ろ姿を眺めていた
そんな時、優也は私の考えを読み取ったかのように振り返って、早歩きでこっちに向かってきた
そして、私の前まで来ると優しく呟いた
「……忘れ物」
そう呟いたと同時に、優也は私の前髪をそっとかきあげて、おでこに優しくキスをした
「…じゃあね、聖歌」
そう言って優也は優しく笑った
そして、来た道を戻ろうとした
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