第34話

「わあ。美味しそう。いただきます!」


平井秀知は、咲を見つめてる。


「なあに?」

「美味しそうに食うなと思って。」

「だって、美味しいだもん!コカコーラ0も最高!」


平井秀知は、幸せそうだ。


「俺、ちょっとトイレ行って来る。」

「分かった。」


「いやだー!咲じゃん。何できちがいがこんな所にいるの?」

「本当だ。」


そう言ったのは、咲が病気になる前に行ってた高校の元同級生、歩美と雄馬。


「ごめん。遅くなっちゃった。咲。」

「平井君。」


咲はうつむいている。


「だあれ?このイケメン!きちがいの彼氏なわけないよね!」

「障害者に彼氏なんか出来るわけないだろ。」


「彼氏ですけど。」

「うそっ。こんな格好いい人が?」


平井秀知は、凍った目つきで、その2人を睨みつけた。


ゾッ。

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