第23話

俺は、今日停職処分が解けて、仕事に向かう。


「平井さん。今日からまた、仕事に励んで下さい。」

「はい。師長。」

何もとがめられない。石田さんは何も言ってないのか。


石田さんだ。


スッー。


避けられてる。


「王子様!」

「何!石田さん!」


王子様と冗談を言いあってる。楽しそうだ。

先走ってしまった俺に後悔の念が残る。もう、前の関係に戻れないのか。


「平井君!」


「平井君!!」

「ああ。杉澤さん。」

「何ボーッとしてんの?」

いけない。看護業務を果たさないと。

「抱きしめたい!」

「うん。」

「いいの!?」

「いや、ダメです。」

「平井君、変なの。」

気持ちを切り替えて。


平井秀知は、ショックを隠して看護に専念した。

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