―――…

「やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい！！寧々ちゃんの夫の座の危機が！！！多分、あれは俺と少し似てるキャラだったから、きっとそこから寧々ちゃんは騙されて好きになっちゃったんだ！！寧々ちゃんは可愛いからあの男は絶対に寧々ちゃんを狙ってくるだろうし、むしろ寧々ちゃんを落としにかかってくるはずだ！！あんなすました顔して寧々ちゃんを狙うなんて、許すまじ、あのクソ野郎！！何としても絶対にそれだけは阻止しないと！！！寧々ちゃんの夫の座だけは絶対に誰にも譲らない！！！」

「お前、架空のキャラに何、対抗心燃やしてんだ？」

―――…馬鹿なのか？

その男に負けないようにアプリをインストールしてその男について調べ尽くしている桐鵺を見て、そんなことをしている暇があるんだったら真面目に仕事してくれ……と思ってしまった池崎静雄（ゲーム歴20年）だった。

「奥様はアプリゲームにハマってます」

後日、そのゲームを勧めた百々が報復に遭ったとかなかったとか

……何かを勧める時は、旦那様を介しましょう