興味
こちらをみた少女の瞳は真っ黒で何も映してねぇ。全ての希望を失った様な瞳。
それに整った、まるで人形のような容姿。
少し考えてると目をそらしてから「どうぞ」と少女の方から声を掛けてきた。寂しい様でいて強がってるそんな落ち着いた声が聞こえた。
何をしたらここまでの瞳になる?
そう考えながら少女の隣に座り足を組む。
タバコをもう一息吸うと足元に落とし吸い殻を靴で踏んで消す。
吸った煙を少女とは反対方向へ吹く。
少女はまだ海を眺めているがその視線の先は何をみてるんだろうな。
闇が深ぇ。それに俺を知らねぇのか? この街で知らねぇ奴なんかいるんだな。今にも消えちまいそうだな。繋ぎ止めときてぇ。ふ、こんな事思うなんてな。
髪を触りたくなる衝動を必死に抑える。
年に名前ぐらい本人から聞けるといいが。
まぁ、今は警戒されるだけだな。
後であいつに調べてもらうか。
それにしても、俺が誰かに興味を持つなんてな。
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