Chapter 20
気がつくと、もう朝の9時を過ぎたくらいになっていて、彼女はコーヒーを作っていた。
「朝御飯、パンしかないけどいい?」
「あ、お早うございます。あの、なんでもいいです・・・」
「フフフっ(笑)おはよう♪」
「スイマセン、なかなか寝付けなかったんで、今頃起きちゃって・・・」
「私もさっき起きたばかりだから(笑)」
「噛み跡とか付けられてませんよね?(笑)」
「フフフっ、S君てホント紳士よね~(笑)」
「 普通の男の人だったら私絶対襲われてるよ」
「そういうの好きじゃないので・・・」
「だよね。でも、抱いてくれて嬉しかったな♪(笑)」
「いや、だってそうしないと寝るスペースが無くって、ベッドから落ちそうだったし(汗)」
「フフっ(笑) じゃあ今度からもっと近寄っちゃおうかな?(笑)」
「次はちゃんとサウナに泊まりますから(汗)、もう・・・」
「いいじゃん、もう毎週泊まって行けば(笑)」
「いやいや、理性を抑えるのに必死なんですから、勘弁して下さいよ~(汗)」
「フフっ、S君のそういうとこ大好き(笑)」
「分かりましたよ、もう。でも次は寝袋持って来て床で寝ますから」
「え、いいじゃん、二人で抱き合って寝ようよ♪(笑)」
「だからダメですってー(苦笑)」
「でも、ホントはそうしたいんでしょう?(笑)」
「そ・・・それは否定しません。けど・・」
「けど、何?」
「いつまでも耐えられる自信が無いです・・・(汗)」
「あ、私も♪(笑)」
「じゃあ尚更ダメじゃ無いですかー(汗)」
「でも、きっと大丈夫だよ。耐え切れなくなりそうだったらちゃんと言うから、S君も教えてね♪」
「次は絶対負けませんからね(苦笑)」
「フフフっ、私が負けるとでも?(笑)」
「奇襲攻撃はもう通用しませんよ(笑)」
「今度は正攻法で落としてあげるから、覚悟なさい(笑)」
「もうKTさん、朝からノリが良すぎですって(笑)」
「フフフっ♪」
と、一夜を共にしても相変わらずの状態で、朝食を食べてから昼近くには電車に乗って自宅に戻る。
そのままずっと二人でいたいのはお互いにそうなんだけれど、当時は日曜しか休みが無かったので、買い物や家事なんかで彼女も忙しそうだったし、自分も週末の撮影の記録を付けたり、どこかに撮影に行って、現像をしてみたりと、休日にやる事がそれなりにあったので、その後に泊まった時も必ずお昼前後には自宅に帰っていた。
そんな状況なので、休みの日にどこかへ遊びに行こうという話にもなかなかならず、
週末の夕方から翌日の昼くらいまでが、彼女と一緒にいられる唯一の時間だった。
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