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私が求めてるもの?


それを來斗がくれる?


どーゆーこと何だろう。


詳しく教えて欲しかったけど、聞くのはやめた。


「てか、美桜ちゃんめっちゃ美人!スタイルも良すぎ!羨ましい!」


「そんなこと言われた事ないよ?」


ブスとかキモイしか、言われた事ない。


「え!?うそ!?美桜ちゃん、モデル並だよ!?」


「ないない。華恋の方が女の子らしくて可愛いよ」


「美桜ちゃん、天然だね」


天然?


自分が可愛くない事ぐらい、わかってるよ?


華恋と喋りながら、下着を選んだ。


その後も、日用品とか買いに行った。


買い物終わったのは、昼過ぎだった。


結構な量になってしまった。


「迎え呼ぶから、少し待ってろ」


來斗はどこかに電話した。


電話が終わり、繁華街の入口で10分ほど待ってると、1台の黒い車が私たちの前に止まった。


『お願いしまーす』と、慣れてる感じで皆車に乗っていった。


「美桜も乗れ」


「お、お願いします」


私もそう言い、車に乗った。


「初めて見る顔ですね」


運転手の人が、ミラー越しで私の顔を見て言った。


「あぁ。美桜だ。これから顔合わすことあると思うから」


「そうですか。槙です。よろしくお願いいたします」


「天原 美桜です。よろしくお願いいたします」


天原って言うと、眉毛が少し動いた気がした。


けど、すぐにニコッと笑ってくれた。


15分ぐらいしたら、車が停まった。


多分昨日泊まった倉庫だろう。


「あ、來斗。荷物ぐらい自分でもつよ」


「大丈夫だ」


來斗は荷物全部もってくれた。


「槙さん。俺少しの間倉庫に泊まるから、親父たちに伝えててほしい」


「かしこまりました」


「あ、あの、ありがとうございました」


槙さんは、ニコッと笑って「いえいえ」と、言って、帰って行った。


みんな倉庫に入ろうとしてたけど、私は動けなかった。。


「美桜ちゃん、どうしたの?」


華恋が気付き、声を掛けてきた。


「いや、本当にいいのかなって…」


「良いって言ってんだろ。ほら行くぞ」


來斗が私の腕を引っ張ってきた。


「あ、おかえりなさーい!」


「おかえりなさいっす」


朝より人が多い。


みんなジロジロ見てくる。


『來斗さん、美人彼女できたんすかっ!?』


数人が声を合わせて言ってきた。


び、美人彼女?


だ、誰の事?


私は周りをキョロキョロした。


女は私と華恋しかいない。


華恋は暁人さんと付き合ってるし。


え、他に女の人いるのかな?


「美桜。キョロキョロしてるけど、お前の事だぞ」


陸斗さんが言ってきた。


私!?


「美桜ちゃんって、本当に天然なんだから(笑)」

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