第31話

「・・・はい」


「やっぱり。なんか見た事ある制服だと思ったんだ、何年?」


「・・・え、えっと今は3年、かな?」



自分でも何を言っているのかよくわからない。



「じゃあ俺とタメだ!俺、浅岡将暉って言います。君は?」



君は?という問いに、彼にとってはまだ出会ったばかりの知らない子なのだと思うと、ものすごく変な感じがした。



「・・・綾瀬絵里です」



戸惑いながらも私は小さく頭を下げた。



「まじ?うちの母さんと同じ名前だ」



そう言われて、昔将暉からその事を聞いたのを思い出した。



「あ、そうですよね」



私は思わずそう言って頷く。



「え?そうですよね、って何で知ってるの?」



彼が不思議そうに尋ねてきた。

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