第27話

一体どういう訳でこんな事になってしまったのだろうか。



246号線を渡るまでは確かに2015年の現代だったはずだ。


まさかあの交差点が過去と未来を繋いでいるというのだろうか。


そんな答えの出ない想像を巡らせていた時だった。




どこかで誰かの携帯の着信が鳴り響いた。


けれど辺りには人がおらず、音のする方を見回してみると門の前あたりに携帯電話が落ちているのが見えた。



恐る恐るそれに近づき、拾い上げてみるとそれは随分古い型の携帯電話だった。



とはいってもさっき私が持っていた携帯電話も随分古いのだけれど。


画面を開いてみると、 “公衆電話”からの着信だった。


通話ボタンを押し、耳にあててみる。



「あ、もしもし!」



電話に出た途端、男の人らしき人が慌てた様子で答えた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る