第2話

まただ。また、私の精神を錯乱させる音が聞こえてくる。これは現実での音なのか頭の中だけで聞こえている幻聴なのか、それさえもわからなくなってきている。







もう私は壊れているのだろうか――――…









「たける…………」



「うん………?」



「もう限界……。頭が……おかしくなりそう………」



「……そんなに気持ちいいの?」



「御手洗が気持ち悪すぎて……頭がおかしくなりそう……」



「いや、そっちかよ……。てかまた、始まった……。今度は何…?どんな妄想してんの……?」



「あの人、絶対に何処かで私たちの会話聞いてる……。今、なんかガタガタって変な音が聞こえた…。健も聞こえたよね…?」




「聞こえてねえわっ…。もう頼むから集中させて……。もうちょいでイキそうだからちょっと待って……」




「もしかしたら寝室にも盗聴器つけられてるかも…。もっとよく探してみてよ……」




「やめろって………」



「お願い……探して………」



「あああああ!!!もういい!!!!いいかげんにしろよ!!!」




「……………」




「その台詞聞きあきた!!全部屋探したけど盗聴器なんかどこにもなかった!!御手洗さんのことも何回も何回も確かめたけど普通にいい人!!重度のストーカーとか無理がありすぎる!!!ちょっと自意識過剰なんじゃね???もう病院行った方がいいって!!」



「……やっぱり健は全然わかってない。てか、病院行けとか酷すぎない?」




「どっちがだよ!!こっちの台詞だわ!!毎回毎回ヤってる最中に、変なことばっか言いやがって!!マジ萎えるわ!!」




「どこ行くの???」



「どこでもいいだろ!!!もう喋りかけんな!!!」

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