25ページ

満員電車…てか…


扉側にあたしで前には先輩


これって……

少女漫画のシチュエーションじゃん!


あたしは、扉側を向いて、


顔を両手で覆う


経験のない…あたしには…こんなの…


「どうしたの?」


「なっ…なんでも…ないです」


「じゃぁこっち向いてよ」優しい声が聞こえてくる、


息を整えて、振り返る


すると…「えっ!」って叫んでしまった、


だって…間近に先輩の顔が!しかも


鼻先と鼻先がくっ付いた


「なっ…何?」


「みーつけた!」って声がする


それは花谷はなたに先輩率いる、ファンクラブだった!


花谷先輩ファンクラブの会長


「なんでいるワケ?」福崎先輩が振り返り、


花谷先輩を見てそう言った、


「またあなた?」


「……」怖くて何も言えない、


「ふっ!気持ち悪いわ!」って言われる


「はぁ?お前らの方が気持ち悪いと思うけど、」


福崎先輩はそう言い放つ


「気持ち悪くなるのは…恋する乙女の証拠なの…」


「あっ…あたし!…福崎先輩に…恋なんて!」


"ふっ"て鼻で笑う


「誰もあなたのこと…言ってないですけど、」


ぶちまけてやりたい!…だけど…うちに秘めることしか…出来ない!


争いに…なりたくないから!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る