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その名前に聞き覚えがあった…ような懐かしい気持ちに襲われる!


また頭の中で木霊するあの子の声で、


『チェリスはチェリースカイを略してチェリスなんだ!』


えっ!この声が空桜くんの声?


なんか…悲しい気持ちになって涙が流れてきた、


「どうして?…どうして…記憶がないの?」


あたしは…記憶がないことにイライラする


記憶が戻ったら…あたしだって…


「記憶…あたし…取り戻したい…だけど…無理なんだも…誰か頭に浮かぶ声はあるけど誰かわからない、あたし…なんで…全部…忘れたのかなぁ?」


子役時代…あたしは楽しそうにお仕事してたみたい、ママが言ってた…そのくらいしか…分からない、


友達も沢山いたらしい…だけど…記憶が…ない、


1度…小さい頃に…病室に会いに来てくれた、


女の子がいた、今売れっ子の同い年、


サイネちゃん、すごく可愛くてお人形さんかと思った…


「あのっ!この子、お返しします」って言ったら、


「いいから、」って言われる


「でも推しから…プレゼントをもらっちゃいけません、あたし達があげる、存在なのに、」


「はぁ?受け取れ!…約束したんだから!」


「でもわんちゃんなんて…」


「俺もお揃いだ!」


お揃い?…そしてでかい犬用キャリーに入ってた、子犬ちゃん


「チェリスと俺の家族になる!」


「兄妹なんだって」


ママがそう言うと…


「こいつの名前ポンプ」


あのっ…水道とかの…あのポンプ?


可哀想、もっと可愛名前があるでしょ!


こんなに可愛いのに!

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