第34話

部屋へ戻り、休憩を挟むと拓海の酔いも少しは

冷めてきたみたいで。



「─…風呂、行くか。」


「大丈夫なの?」


「ん、へーき。」



歩きながら繋いでいた手が頭に乗るとクシャと撫でられ…



「千世はゆっくり眺めてきな。」


…眺める⁇


手をひらひら振りながら男湯へ入って行く背中を見送ると私も中へ入った。




内風呂から一歩、外に出てその意味がわかる。




──……これが私に見せたかったもの

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