第24話
「千世はビール飲まねぇの?」
「あんまり、苦いし美味しく思えない。」
「まだまだ子どもか〜」
「自分だって同じでしょ?」
「あれ、言ってなかったっけ? 俺、一浪のうえ
海外行ってたから一年だぶってる。」
「そうなの⁈」
「そう、だから2個上。」
「……1つだよ、私も一浪してる。」
「ふーん、」
気にする様子もなく飲み干したビールを置くと
唇が重なり、いつもより長くて深いキスに少し
苦しくなった。
「唇、あまっ。」
「私は苦かったけど─…っ、」
急に立ち上がったと思ったら体がふわっと持ち上がり、気づけばベッドの上で拓海の膝上にいた。
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