第23話
「千世…、この後どうする?」
アパートの前で見下ろされながら投げかけられる
言葉の意味がわからないほど純粋ではないけど、
経験値が浅いが故の不安はあって。
だけど、まるで私の意思を慎重に伺ってくれてるような拓海を傷つけたくないし何より私がまだ離れたくない。
「俺はまだ帰りたくないけど。」
…同じ気持ちだ、
「うん、私も一緒にいたい…」
部屋へ上げるのは初めてじゃなくてもレポートや就活の準備、バイトで過ごせる時間は少なかった。
…どうしよ、
めちゃくちゃ緊張する・・・
とりあえずコップを出してお皿も?
ビールに合うもの、何か作る?
「あたふたしてねぇでとりあえず座れば?
何もいらないよ、たこわさ買ったし。」
全てを見透かしたような言葉に、腰を下ろすと
前に置かれたプリンを開けた。
「私の家だけど…?」
プシュッとプルタブを開け、クククッと我慢するように笑うと美味しそうにビールを口に含んだ。
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