第15話
「着いたよ。」
「ここ、桜ヶ丘公園。」
「そ、大学から近いしたまに昼寝しに来てる。」
レジャーシートを出し、芝生に轢くと寝転がり
手招きして私を呼んだ。
横に座って見上げる桜は花が散り若葉が出始めてる。空の青さと合わさってすごく、
「綺麗…」
風が吹き、残り僅かな花びらが宙を舞うと最後の桜が私達を包み込んでいるような気がした。
「─…綺麗だな、」
「うん…
ねぇ、拓海は何でそんなに他の国に詳しいの?」
「別にそんな知ってるわけじゃねぇけど海外よく行くから。」
「そうなの⁉︎ 」
「ん、写真みる?」
スマホを取り出し、スクロールされる画面には私が見たこともない景色やそこで暮らす人達の笑顔が溢れていて。
「すごい!!これはお祭りか何か?」
「そ、インド、光の祭典。」
無数の蝋燭が灯り花火と合わさった幻想的な空間に見惚れてしまう。
「よその国に行けば時間の流れ方まで変わってくる。その国の良いことも問題点もなるべく自分の目で見ておきたいんだ。」
「そっか、行動出来るってすごいよね。」
「千世は?海外行ったことあんの?」
「ううん、海外どころか国内もあんまりだよ。
一人でいろいろ行ってみたいけど、なんかちょっと怖くて…」
俯く顔を覗き込まれ、びっくりしてバランスを崩すとそのまま仰向けに倒れてしまった。
「じゃあさ、いつか行く時が来たら同行してやるよ。」
「なんか偉そう、先輩ヅラしてる?」
ククッと笑いながら一緒に寝転ぶと同じ空を見上げ、しばらくボーっと過ごした。
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