第12話
もう接点はないだろう、と勝手に安心していたのにその思いはすぐ打ち砕かれることとなり…
ゼミの顔合わせで指定された席へ座って泣きたくなった。
この髪色にこのハーフアップ、
よりにもよって何で同じゼミ、しかも隣…
また寝てるこの人の横に静かに腰を下ろす。
音を立てないよう縮こまっていたら突如、開いたドアから担当教授が入ってきて。
「全員揃ってるかぁ?」の声にゆっくり体を起こすとこっちを向いてしばらく私を眺め、「あ…」とだけ言った。
「─…… というわけで横の人とペアで順次プレゼンしてもらうから、しっかり調べて自分らの考えも含めてな。じゃあ順番決めるから、どっちか
クジ引きに来て。」
教授の説明を青ざめながら聞いていた私を横目に当たり前のように前へ出ていくこの人。
「悪りぃ、1番引いちゃった。
俺、渡辺拓海。よろしくね、白川さん。」
嘘でしょ、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます