第7話

席につき、叶夢が豆から挽くコーヒーを口にするとほろ苦さと香ばしさで体が目覚めていく。


「しあわせ…」


フッと息を吐くように笑う叶夢を見上げ、軽い

キスを交わすと私の向かいにパン籠を持って座った。



「今日はどうする?

出かける元気あるならドライブでも行くけど。」


「んー、家でゆっくりしてたいかも。」


「了解、なら映画でも観ようか、」


「アニメにしよ?ボーっとみれるやつ。」


「…そうだなぁ」



さっきと同じように笑ってコーヒーを飲む彼は

それこそ映画に出てきそうな優しい主人公で、

私を癒し甘やかす。



どんなに仕事で疲れていても、それを隠して…

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