第4章 呉暮村

第29話

シズマ・ヒロミ・チヒロの3人は呉暮ごぐれ村に向かった。


 首都である夢京ゆめのみやこから汽車に乗って半日はかかる。北方に位置しており、しかも山の中腹にあるので一年中、寒冷だ。夏は涼しく快適だが、冬は雪と風で寒い。


 チヒロは地理の授業で何となく呉暮村周辺の気候や文化を知っていたが、未知の世界に不安と好奇心で頭が一杯だった。


 母親のヒロミの反応から、呉暮村の人達から反感を買うかもしれない心配した。けれどもそれ以上に気候風土が気になった。


 呉暮村は栗と梅が自慢の産物だった。栗の実は食べられる上に樹体も丈夫な建築材料になる。梅の枝も燃料代わりに使われている。

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