第7話
ヒロミは暗い声で、
「貴方達は私と縁を切ったのではないの?」
と、尋ねた。チヒロは少し怖くなって一歩下がった。それを見かねてヒロミはチヒロに荷物を置かせて座らせた。
「そりゃあ、姉さんが除隊した時は僕も母さんも驚いたし、父さんは怒っていたけどね…」
と、シズマが言うとヒロミはチヒロと弟のシズマを見比べて、
「どうしてここが分かったの?」
シズマは肩をすくめて、
「恥を忍んで僕と父さんはミサキ殿下に陳情しに行ったんだよ」
チヒロとヒロミは息を飲んだ。
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