第2章 シズマとヒロミ

第6話

叔父は突然やってきた。


 チヒロが学校から帰ってきた時、店の奥にある家から、

「チヒロ、貴方の叔父を紹介するよ」

 と、母親のヒロミの声がした。チヒロが荷物を下ろさずにそのまま客間に行くと、そこにはヒロミと男が座っていた。


 男はヒロミより少し若くせている。男と目が合うとチヒロは軽く頭を下げて、

「初めまして。チヒロと申します」

 挨拶をした。男は驚いたように目を丸くしながら、

「僕はシズマ」

 と、言いながらヒロミを見やり、

「姉さん、この子に僕達の事を何も話さなかったのかい」

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